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★ キボシカミキリのイチジク(ときどき蟻)。

5月2日のイチジクです。

野菜を食草とする生きものがいるように、果樹にもいます。

イチジクはキボシカミキリ虫です。

イチジクの幹や枝を食すのはキボシカミキリ虫です。

葉を食草とするのは蛾のイチジクヒトリモドキです。

今回はキボシカミキリについて。

樹の状態や侵食の場所・規模・数によっては、幹や枝が枯れます。

幹や枝の枯れ具合も様々ですが、目に見える部分が侵食で枯れても根元辺りから狂ったように新芽を息吹くほど、強い生命力の持ち主です。

キボシカミキリで地上から上部分の幹枝がすべて枯れたものの、息吹き返して今も元気なイチジクが畑におります。

キボシカミキリとの交際が続いた結果、成虫も幼虫も放置はアカンと思い知らされました。

見逃せば見逃すほど後々がめちゃんこしんどい。

そんなわけで、成虫だけではなく幼虫の捕殺も欠かせません。

捕殺方法は、執着型の彫り出し式。道具は彫刻刀と木槌。

幼虫のサイズは大・中・小・極小・ウジ(1mm以下)、の5段階として数を記録。

捕殺風景です。

赤矢印に見えるのがキボシカミキリの正面顔です。

この位置は人間で例えると脇の箇所。

彫り出しにくいところをちゃんと選ぶ奴。

(指の腹部分に画像加工しています)

サイズは大(細かく言えば小さめの大)です。

また別の例を。

作業が手短で澄む、浅い箇所。

あ〜、やっぱすぐに見つかってしもうたか…とうなだれた様子にも見える奴。

さらに別の例。

なんせカミキリムシですから、深く広くが基本生活。

不思議なのは、数ミリ時代は複数匹いるのに、大きくなるにつれて数が減る点です。

共食いしとるんだろうか。

ただの生育不良なのか、カミキリが共食いしているのかどうか、本当の要因が何なのかがわからぬまま。

また別の例を。

キボシカミキリの侵食跡の隙間を利用しているであろう、蟻。

イチジク内樹皮に蟻の巣。

黄矢印の部分が次世代の卵のうです。

環境を破壊された蟻たちの保護運搬、超特急。

働きっぷりについつい見とれてしまいがちな蟻の隙間産業です。

そして肝心のキボシカミキリはというと。

赤矢印のところ。

黄矢印が蟻の巣の部分。

キボシカミキリ「悠々自適に暮らしていたのに…」

肩身狭そうに身を縮めるキボシカミキリ。

引きずり出します。

キボシ彫じ彫じ、こんな感じです。

イチジクの樹に向かって木槌で彫り続ける、イチジク春の健康診断。

第1期キボシカミキリ幼虫の侵食数の統計を録り終わりました。

今回見逃しているキボシカミキリが新たな成長の目印を見せびらかすことでしょう。

イチジクがある限り、キボシカミキリも存在します。

旬の時期に果実を楽しむ傍ら、旬ではない時期の果実の現場のあれこれも楽しんでいただきたい。

最後に、彫り出しの際に傷つくことなく出ちゃったキボシと記念撮影。

ムチムチのプリプリ。

これが大サイズ。

キボシカミキリのイチジク中継にて。

★ 語り継がれる異色のイチジク時代劇。

前回のイチジク日誌での赤茶色目印、元気に育てばこのような模様に。

元気に育てる気は毛頭ありませんが、元気に育つんですよね。

イチジク人生を全うするキボシカミキリ、暮らしの証です。

上2枚の元気印、お抱え部分がお分かりいただけるでしょうか。

白丸枠が1枚目と2枚目のキボシカミキリ居住区。

細い四角枠が2020年度の彫り出し捕殺処置部分です。

彫り出しの捕殺の際に見逃した生き残りと思われますが、潜在期間の長さが大いに疑問。

カミキリムシの潜在能力はどうなっているのだろう。

捕殺逃れの生き残りではない場合でも疑問は減りません。

謎だらけのキボシカミキリです。

イチジク中継にて。